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こんにちは!先輩

こんにちは!先輩

小笠原啓子先生
宇部興産中央病院 一般内科・総合診療科 医長

「Winding road」

 後輩の皆さん、こんにちは!

 宇部興産中央病院内科の小笠原啓子と申します。

 今回このような貴重な機会をいただき、皆さんの参考になるかどうかわかりませんが、これまでの私の道のりを書かせていただこうと思います。

 私は卒業後、臓器単体ではなく全身を診る仕事がしたくて、山口大学救急医学講座に入局しました。そこでたくさんの重症患者さんの治療を経験し、医師としての土台と度胸を身につけさせていただきました。2年目は外科の研修のため静岡県の国立東静病院(現国立病院機構静岡医療センター)外科へ出向。手術と術後管理に明け暮れる毎日を過ごし、大変刺激的で充実した研修生活でしたが、一方でひっそりと亡くなっていく末期がんの患者さんも多く、もっと何かしてあげられることはないの?と葛藤する日々でもありました。その経験が、私が緩和ケアに興味をもつ原点となったと思います。

 3年目は山口大学に戻りましたが、大学時代の同級生との結婚話が進み、猪突猛進で不器用な私は、救急の仕事と家事を同時にこなす自信がなく、中途半端になるよりは、といったんすっぱり仕事を辞め主婦になりました。もっと周囲の人に相談してみれば、辞めなくてもなんとかなったのでは・・・と今は思いますが、その当時は頭が固かったのでしょう。タイムマシンがあったら当時の自分にアドバイスしに行きたいです(笑)

 しばらくして、やはり医師としての仕事がしたくなり、縁あって山口リハビリテーション病院に勤めさせていただくことになりました。そこでは、子育てをしながらリハビリテーションおよび慢性期医療の勉強をすることができました。子どもが小学校に上がると参観日などで平日に学校へ行くことが増えるため、同系列で自宅から近い常盤台病院(現宇部西リハビリテーション病院)へ転勤させてもらいましたが、どちらの病院にも素敵な先輩の女医さんがおられ、子育てや仕事との両立などの相談にのってもらえたことは当時の私にとってとても心強かったです。また、ご高齢で寝たきりの入院患者さんが多く、看取りの機会もしばしばで、がんに限らず、肺炎や心不全など幅広い疾患での緩和ケアの必要性をひしひしと感じていました。

 そして子どもが中学生になった頃、子育ても一段落したので、軸足を仕事にシフトして、緩和ケアの専門医を目指そう!と決意。しかし、かれこれ15年間も急性期医療から離れていたため、まずは全般的な勉強をしなおさなければと思い、3年前、当時宇部興産中央病院の院長だった福本陽平先生にご相談したところ、快く私の希望を受け入れてくださったのです。内科各科(一般内科、神経内科、循環器科、消化器科、糖尿病血液内科)での計2年間の研修を経て、現在は一般内科に所属し、外来と病棟を担当させていただいています。久しぶりの急性期医療の現場は、体力的・精神的にきついこともありますが、毎日が新鮮で、とても勉強になります。もう少しこちらで学ばせていただいて、その後緩和ケア専門病院へ行きたいと考えています。

 振り返れば、ずいぶんと遠回りをしたような気もしますが、その時々で、やるべきことに全力を尽くしてきたので、後悔はしていません。その中で様々な出会いがあり、自分のやりたい道を見つけ、その道を進むことができる・・・たくさんの人に支えられて幸せな人生だなあと心から感謝しています。ただ、やはり40過ぎてからの気力・体力・記憶力の衰えは想像以上でしたので、後輩の皆さんには、勉強は若いうちにできるだけしておいたほうがいいですよ!と自分の反省も含めて声を大にしてお伝えしたいです。

 こんな私ですが、まだまだできることがある、もっと成長できると信じてこれからも日々努力していきたいと思います。

 皆さんも、ぜひ自分の夢に向かって頑張ってください!

プロフィール

現職
宇部興産中央病院 一般内科・総合診療科 医長
出身地
山口県下関市
出身大学
山口大学
卒業年
1995年