Medical Student

= わたしは医学生 =

Interview

苅田雅子さん 山口大学 医学部医学科5年

Interview

苅田雅子さん 山口大学 医学部医学科5年

自分の思い描く医師像とは

自分の思い描く医師像とは

みなさん、初めまして。
医学科5年 苅田雅子(かりたまさこ)です。

ついに今年の1月末から臨床実習(ポリクリ)が始まりました。
ようやく医療現場に出て、医師としての仕事を自分の目で見て、学ぶことが出来ることにとてもワクワクしています。

医学部に入学し、周囲の人から「何科の先生になるの?」「将来はどんな医者になりたい?」と、何度も質問されました。しかし質問されるたびに上手く答えられず、申し訳ない気持ちになっていました。

将来何科に進みたいのか。自分のやりたいことは何なのか。
臨床実習を行いながら考える日々です。
まだ志望科が決まっていない人も多い中、もう道を決めている人を羨ましくも思います。
すべての科を回り、それぞれの魅力や困難を知り、その上で「この場所で頑張りたい」と思えるものを見つけたいです。

今、山口大学では女性医師キャリアネットやen-JoYなど、女性として、女医としてのキャリア形成の為のサポートを受けられる仕組みがあります。
女性として、女医として充実した生活を送れるよう大学低学年の頃から、働く女医さんのお話を聞く機会がありました。そのような機会を通して、最初のうちは「忙しいとは言っても、生活のQOLを重視するよりも医師として自分のしたいことがしたい!」と考えていました。
しかし、何度も実際に働く女医さんのお話を聞いたり、医療系のドラマを見たり、新聞で医療に関連した記事を読んだりするうちに、自分の生活の質を考えることも大切なのだと思うようになりました。働いてみないと分からないことではありますが、自分の大切にしたいものを大切にできる人でいたいと。
さらに、その後に実際に臨床の現場に出てみて、再び自分のしたいこと・自分のなりたい医師像は何かを考えてみると、

患者さんや、その家族を笑顔にする。
患者さんにとって、会う・話すだけで笑顔になれる。安心できる存在になりたい。
病気を治すことはもちろん大事だけど、その過程である心のケアも、不安を少しでもなくしてあげたい。

このように思ったきっかけは、一昨年末に祖父が体調を崩し、寝たきりになってしまったことでした。
体調はすぐれず、食欲もあまりなく、1日中ベッドの上で過ごす状態となり、認知機能も低下していました。
その少し前から、アメリカに5か月留学していた私は「日本に戻って会う頃には、きっともう私の顔も覚えていないかもしれない。」と覚悟をしていました。
しかし、帰国後祖父のもとを訪ねると、私の顔を見るや否や、満面の笑みで私を迎えてくれ、涙を流したのです。
寝たきりになってからは笑うこともほとんどなかったという祖父が、私の顔を見て、本当に嬉しそうに笑う姿を見て、思わずもらい泣きをしてしまいました。
その時、将来こんな風に「自分の存在が患者さんを笑顔にできる医師になりたい」と強く思いました。簡単なことのように思うかもしれませんが、自分の存在が人を笑顔にできるのは本当に素敵なことだと思います。

お医者さんは病気で不安な人にとって、居てくれるだけで安心感を与えられる存在です。
きっと皆さんにも会えると嬉しい人、笑顔になれる人がいると思います。
私は、患者さん、そして自分の周りの人達にとってそういう医師、人になりたいです。

この先大変なこと、辛いことにも沢山遭遇すると思います。その中で失敗や成功を繰り返し、自分の決めた道を一歩ずつ進んでいきたいと思います。まずは目の前にある課題をこなすこと、そして勉強です。今回執筆するにあたり、普段なかなか自分のキャリア形成について考える時間がない中、真面目に自分の将来を見つめ直す良いきっかけとなりました。