「第三回医療人キャリア支援室キャリアアップセミナー」を開催しました。ご参加の皆様ありがとうございました。
2016年10月07日
「共に育て、共に育つ」
~女性医療従事者を妻にもつ男性医療従事者によるパネルディスカッション~
医療人キャリア支援室主催講演会の呼称を、今回より“キャリアアップ セミナー”と変え、第三回医療人キャリア支援室キャリアアップセミナーを、9月21日(水)18:00~20:00にS1講義室で開催しました。座長は、消化器・腫瘍外科教授の永野浩昭先生と医療人育成センター副センター長の黒川典枝先生にお願いし、基調講演を永野浩昭教授、続いて、第3内科医師の田中芳紀氏、救急救命センター看護師の向江 剛氏、検査部臨床検査技師の西岡光昭氏、薬剤部薬剤師の渡邊正規氏の4名の方がそれぞれの体験に基づいてお話をしてくださいました。
永野教授は、前半に、大学時代の同級生であった奥様の視点で仕事と家庭の両立経験を話してくださいました。先生のご家庭での役割は、「奥様を信頼し、口を出さなかった」という点で高い評価をもらっているとのことでした。後半では、増えつつある女性外科医師のキャリア支援については、外科医全体の労働環境改善や女性医師自身の仕事に対する責任感の育成、チーム医療の実施等を並行して進める必要があるというお考えを述べられました。
他の4名の方は、皆さん、平成時代に専門教育を受けられた世代で、同じ職種のパートナーとの間にお子さんを設けられ、互いのキャリア形成と家庭での役割をいかに両立しているかをお話いただきました。どなたも、お子さんは2-3人、頼れる実家は近くにはなく、それでも様々な困難を乗り越えてご夫婦ともに仕事を継続されています。それぞれ個性の異なるご家庭のお話に、笑いあり、驚きあり、感動ありの2時間でした。皆さんの“共働きを成功に導くコツ”をまとめますと、1)お互いを信頼し尊敬する、2)報告・相談・連絡を怠らない、3)家庭の中の仕事を男だから女だからという理由で分担せず、できることはできる方がする、4)感謝の気持ちを伝える、5)優先順位をつけ、完璧を目指さない、6)甘えすぎず、頼りすぎず、というようなことに落ち着きそうです。
職種の違いはあるものの、このようなすばらしいロールモデルが身近におられるということは、世の中の男性の意識も確実に変わりつつあるということであり、これらの先輩に続く後輩にとって、男女共に働きやすい山口大学となることが大いに期待できそうです。