Interview
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わたしは医学生!?
わたしは医学生!?
はじめまして。医学部医学科4年の白石智世と申します。私は山口市在住で、部活にもサークルにも所属していないこともあり、私を知らない同級生の方が多いのではないかという、俗にいう陰キャの学生です。数少ない貴重な友人の頼みを断るわけにはいかない!というわけで大した話題もないのに寄稿させていただきました。掲載されるかどうかはキャリア支援室の先生方にお任せするとして、せっかく1500字もの超大作(超怠作)を書くのだから、ということで正直に書かせていただこうと思います。
私が医師を目指したのは、なんとなくいける気がする!と思ったからです。進路を考える中で、とりあえず人の役に立ちそうな職業(今、人の役に立ちそうな職業を挙げればもっといろんな選択肢が挙がったのかもしれませんが、当時はあまり社会について知らず、すごく偏った選択肢しか挙がりませんでした)を挙げて、いける気がしないものを消していきました。学校の先生は小学生とけんかになりそうだからダメ、官僚はちょっとそこまで賢くないからやめておこう、医師は理系科目苦手だから無理…。なれそうなのないじゃん、と思ったところに「アメリカでは文系でもお医者さんになれるらしいよ。医学部は暗記ばっかりだし。」という声が…。飛びつくバカ!(医学部での講義でアメリカでは文系でも医者になれるとかいうのに騙された人が云々、とおっしゃる先生に出会うことができました。もっと早く出会っていたら。)医学部では生化学や分子細胞生物学など理系教科ができないと理解できない分野がたくさんあることや、医師は臨床と研究どちらもしないといけない、ということなど大切なことを知らないまま医学部に入ってきてしまいました。そんな悲惨な感じで入ってきても、今のところ放校にはならず4年生になることができたので、医師になって少しくらいは人の役に立てるのかなぁ、と思っているところであります。
こんなに書いたのにまだ787字。医師や医学部について私に書けることはもうないので、ここからは試験はスレスレ、部活はしていない、バイトもしていない私が何をしているのかについて書きたいと思います。私の父は美祢市でお寺の住職をしているのですが、私は高校まで福岡県に住んでいたこともあり、お寺や地域の方々とはほとんど関わっていませんでした。大学進学でせっかく山口県に来たということで、今はお寺や地域に関わる色々なことに挑戦しています。お寺では春、夏、冬に法座があるのでその準備や、毎月希望者が集まってご飯を作って食べてのんびりするだけの会の手伝いをしたりしています。田舎の高齢者の方々は楽しいイベントに参加する機会が少ないので、母と私でどうしたら楽しんでもらえるか、ということを考えながら準備をしています。もちまきでお餅以外に何を撒くか、くじ引きの一等賞は何にしようか、お斎(食事)はビュッフェ形式にしてみよう!などなど考えるだけで楽しいです(手伝わされる門徒さん方はすごく大変…)。地域では草刈りや溝掃除を手伝ったり、運動会に参加したり、敬老会で演奏をしたりしています。その他にも夏はアイスや経口補水液を配って熱中症予防の声掛けをしたり、台風の前はパンや飲み物を配ったり、一人暮らしの方に避難して来てもらったり、子ども食堂の手伝いをしたり、というようなことをしています。このような活動をする中で3つぐらいのことがわかりました。一つ目は大体何をしても喜んでもらえるということです。役に立ちたいという気持ちが伝われば、例え失敗したとしても喜んだり感謝したりしてくれる人がいるとわかったことは、これから医師の仕事以外で何に挑戦するにしても、良いモチベーションになると思います。二つ目は医師免許のようなものを持たずとも人の役に立つことはいくらでもできる、ということです。例えば、治療をして直接的に命を救うことができるのは医師だけですが、災害や熱中症の対策のための声掛けや、独居世帯の見回りなど病院に行く前の段階で命を救うことは誰にでもできます。3つ目はやっぱりお金は大事だということです。様々な催しをある程度のクオリティーでやろうと思えば、相応の費用と努力が必要だということを実感し、また、よほどの意志の持ち主でなければ金銭的に厳しいと、お金がかかるようなことで人のために行動することは難しいのではないかなぁ、とも思いました。医師になれば忙しくて今のように直接活動することは難しくなるかもしれませんが、みんなのために何かしようとしてくれる方に協力することはできるとわかりました。
意外と長くなってしまいました。近頃はこんなにふざけた学生しかいないのか!どうなっているんだ!と思われた先輩方もいらっしゃると思います。私も改めて文章にしてみて、医学部での生活では試験の直前以外楽しいことしかしてないなぁ、と呆れているところです。少なくとも私の回りにはもっとまともな同級生がたくさんいますのでご安心ください。流石に私ももう4年生。これからはもう少し勉強を頑張りますのでどうかお許しください。また、最後になりますが、勉強を頑張るとは言ったものの、もしも将来私がその辺で野垂れ死にそうになっていたら、誠に恐縮ですが先輩方でも後輩の皆さんでも助けていただけると幸いです。最初から最後まで情けない感じで申し訳ありません。お目通しいただきありがとうございました。